「初めての告白振られて、その分、男は振り返す。おまけにそれが原因で誰とも付き合えない」
“3年間、彼氏居ないじゃん”
そう付け加えてケラケラ笑う絵梨佳を見て、あたしは眉を寄せた。
正直、高校に入ってから誰とも付き合っていない。しかも高校生活もあとわずか…
中学の時に告られて付き合ったけど、ただの遊び感覚としか思えなくて…
だから本当の愛って何なのかイマイチあたしには分からない。
「馬鹿にしてる?」
表情を曇らすあたしを見て、絵梨佳は素早く顔を横に振り足を進める。
「ちょ、絵梨佳どこ行くの?」
「淳に報告ぅー」
笑顔でヒラヒラ手を振って歩く絵梨佳の背中に「はぁ?!」と思わず叫ぶ。



