「何の事って、バイト先の先輩じゃん」
「あー…その事か」
正直、昨日振られたばかりなのに今となればどうでもよくなっていた。
“本当に好きだったのか?”
と、思うぐらいにあたしの気持ちは冷め、どうでもよくなっていた。
別に振られたからって一晩寝れなくもなかった。
その前に、今この手に持っているマフラーの何様男の事しか頭にない。
好きとかそー言うのじゃなくて、ただムカつく男として頭が一杯なだけ。
「でもさぁ、亜希凄いじゃん」
絵梨佳は笑みを漏らしながらあたしの肩をポンポン叩く。
「何が?」
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