「大丈夫なんかじゃない。」 突然、先ほどとは違う低く芯のある声が、日本語教室中に響いた。 「日夏は苦しんでるから。その気持ちを認めてあげて。」 二見先生は私を真剣な眼差しで見つめる。 「ホントに辛かっただろう。気づかなくてごめんね。先生だけはいつでも日夏の味方だから…。」 と言って、背中をさすってくれた。 冷え性のせいで冷たくなった身体を、さする大きくてあったかい手。 これにどれほど救われたか。 嬉しさと感動で泣きかける。 外をふと見ると、冬の太陽が私たちを照らしていた。