昔の私は偉そうにしてイキっていたくせに、今はこんなふうにいじめの標的になっている。
因果応報だ。バチが当たったんだ。
そう思えてきて、自分のせいだけどあまりにも惨めで、もう口を開くことができなかった。
1月の寒い風がジャージの隙間から入り込む。
私は、そんな惨めな思いと寒さに耐えるために、強く歯噛みをした。
二見先生はそんな私の事を想ってか、何も言わずに黙ったまま、またさっきのような優しい眼差しで私を見る。
「…誰にされてるか、とか言えるか?」
長い沈黙を破って二見先生は言う。
私は、また寒くて怖くて震える。でも、言わなきゃ。
「えと…特には…、莉実さんとか…、宗弥さん…とか……。」
他にもたくさんいるはずなのに、やっぱり口が開かない。
