闇色の姫

理事長室の豪華なイスに座り、仕事を再開する。


まったく、少しぐらいは休ませろよ…

















バンッ


「あ?」


『『『光輝!!』』』


それから約十分後のことだった。


『事件の手がかりを見つけたかも!』


「ほんとうか!?」


『うん!さっき、繁華街の方をてきとうにぶらいついてたら急に三十人くらいの男に囲まれたの』


『そんなことしたって喧嘩で俺たちにかなうはずないんだけどな。』


『そうそう、だから返り討ちにしたんだけど、敵の頭がなんだか見たことのある顔だったんだよね~』


「で?」


『気になって調べたんだけど、そいつ、鳳凰の副総長だったんだよ~』


「は?」


『由衣と再会したあの抗争の時、そいつだけ一回も姿を見かけなかったんだ』


『おかしいとおもって今まで探していたがこんなところで再会するとは…』


「…そうか」


『それで、気になる点が二つ』


『一つ目はその副総長、総長の藜よりも圧倒的に強かった』


「は!?」


『二つ目は、…』


「!」


凪の口から出て来た言葉に思わず息をのむ。