うすく目を開くと、そこには一軍的な存在の目立つ女子が数人。
近くには分厚いメガネをつけた、真っ黒の髪をおさげにした絵に描いたような地味な女が。
聞こえるようにわざと大きな声で話してる?
女子って性格わる…
このままさわがれるのも困るため、とりあえず声をかける。
『あのさぁ、静かにしてくんない?』
『『『『『っ!?』』』』』
いきなり声をかけた俺に驚いたのか顔を青くする女たち。
少しの間見つめ合いが続いたが、耐えきれずに先に女子たちが視線をそらした。
やっと静かになった…
再び顔をふせる。
すると…
『あっ、あの…!』
今度はなに?
顔を上げるとさっきの地味女が目の前に立っていた。
「…なに?」
『さっきはかばってくださってありがとうございました…!』
「…別に。うるさかったから注意しただけ」
『そうなんですか…?壱井くんって優しい人なんですね…!あ、あと、こんな私が同じ班なんてイヤだと思いますけど三日間よろしくお願いしますっ!』
「…ん」
変な女。
声が小さすぎてほとんどなに言ってるかは聞こえなかったけど、俺に媚を売ってこない女は久しぶり…
ま、見た目は論外だけど。
この女のことなんて、すぐに忘れる_
そう思っていたのに…


