君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~

♠︎ Yui



「───由良、」

「…………」


…………ねぇ由良。
私、由良に聞きたいこと、いっぱいあるの。



今までどうしていたの、とか
計画、ってなんのこと、とか

今、どこに向かっているの、とか。


知りたいことは数えきれないくらいあるけど…………。

でも、まずは───。




「会えて、よかった────」

「………っ……」



言葉は、返ってこなかった。

でも、その代わりに――。
つないでいた手に、ギュッと力がこもる。







「───ごめん」

ぽつりと、由良が呟いた。



「あの時、守りきれなくてごめん」

絞り出すような声に、胸がズキリと痛む。



「……ひとりぼっちにさせてごめん。俺……由衣にツラい思いさせた。」

「────」


沈黙の後、由良は静かに声を紡ぐ。






「こんな俺───双子、失格だ」


彼の口からこぼれたその言葉は、静まり返った空気の中で、あまりにも残酷に響いた。


「っ、」



――双子、失格。


その4文字が、私の鼓膜を容赦なく揺らす。

───それは、今の私たちの唯一の繋がりを否定されたのと同じで。


一番言ってほしくなかった残酷な言葉に、視界が涙で一気に歪んでいく。








───だけど、ショックで言葉を失う私に、由良は困ったように優しく微笑んだ。



「でも───」

さっき目が合って、由衣を視界に入れた途端、わかったんだ……と、由良が語り出す。



「俺、やっぱり由衣がいないとダメみたい」


バカだよね、
離れている方が、お互いのためなのに。




───その言葉を聞いた瞬間、私の心の中で張り詰めていた何かが、大きな音を立てて弾け飛んだ。