君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~


「────だからさ、由良」


不意に重みを帯びた陽人の声に、ハッとして顔を上げる。


……その瞳は、いつになく真剣な光を宿していた。



「アイツを……蓮を、光に導いてやってよ」


「光、に…………?」


「李兎から多少の事情は聞いたんだろうけど、アイツは、桃華への罪悪感で本当の自分を押し殺してるから────」



陽人は言葉を一度区切ると、私の肩にそっと手を置いた。



「お前が……蓮の笑顔を取り戻せ」


「非常に残念ですが、どうやら私たちではダメだったようなので…………」


隣に立つ李兎も、静かに眼鏡の奥の目を伏せて同意する。


「「「「由良、君(貴方)にしか任せられない(ません)」」」」


裕太もいつもの軽薄な笑みを消し、四人の真っ直ぐな視線が私一人に集中した。




(──────。)


突きつけられた信頼。託された願い。
そのどれもが、私にとっては猛毒のように熱く、鋭く突き刺さる。


嗚呼………



(蓮さん、私は………あなたがうらやましい。)


ぎゅっと拳を握りしめ、爪が手のひらに食い込む痛みに耐える。


悩みなんてひとつもないように、毎日がキラキラしていて………



仲間にも、……好きな人にも恵まれ、これほどまでに深く慕われていて。




闇の中にしか居場所のない私とは、生きる世界が違いすぎる。


そんな貴方を見るたびに、私は────