『なんで…?』
「由衣が教室にいないと意味ないから」
『え…?』
『…あのさぁ』
ん?
『お前ら、由衣につきまとわないでくれる?』
『『『「え…」』』』
ゾクッ
そう言葉を発した紘の目はおどろくほど冷たくて。
そう、それはまるで人をよせつけないノラネコのようになにもかもを拒絶するような目。
なんで、そんな目を…
思わず体が固まって動けなくなる。
冷や汗がつーとほおをつたう。
なにも言葉を発せない。
その場から動くことさえも許されない雰囲気にその場の空気が固まって_
部屋に緊張が走る。
『…紘、』
『?』
『…やめて』
『は?』
『もう、だいじょうぶだから。…そんなに警戒しなくても、大晴たちならだいじょうぶだよ』
『ゆ、い…』
由衣のその一言で部屋の空気ががらりと変わった。
ピリピリしていた紘は急に悲しそうな目をし、
おもしろそうに状況をみていた凪と朔と由良はなにかにとても驚いているようで…
どういうこと…?
今、なにが起こったの…?
〜太晴SIDE end〜


