君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~

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「………あ、おかえり~」


扉を開けると、大晴がひらひらと手を振って迎えてくれた。

奥では李兎がこちらを一瞥し、そしてソファに座った蓮さんの視線が、鋭く私たちを射抜く。



「………遅かったな。お前ら何話してたんだ?」


低く、地這うような声。

チラッと、まだ少し名残惜しそうに繋がれたままの私たちの手を見て、蓮さんの眉間に深い皺が寄った。




「えっと………」


「それは、僕たちだけの秘密です。………ね、”桃華さん”」



私が"わざと"名前で呼び、彼女に視線を送ると、部屋の空気が一瞬で凍りついた。




「「「「も、桃華さん……!?」」」」


大晴は口をあんぐりと開け、李兎の手元ではペンが止まる。

どこからか戻っていた陽人や裕太までもが、信じられないものを見る目で私を凝視した。




「………そっ、そうなの。……みんなには、内緒だよっ……」



桃華は顔を真っ赤にしながらも、私に合わせるようにそう言った。


彼女の中では”秘密”の意味がすり替わっているけれど、外から見ればそれは決定的な親密さの証明だ。