闇色の姫

『あー、だる…』


由良、だった。


え、なんで…?


『おまえらさ、勝手に行動するなよ…俺が光輝におこられるんだけど…って、は!?』


目を見開いて俺たちを凝視する由良。


それは、こっちも同じなんだけど…


『やっほ~』


『おそかったな』


『お前らのせいだろ…』


『ごめんね~』


『はぁ…』


『それよりさ、アレはいつになったの?』


『…今日の三時から。マジで最悪…』


『そっかぁ~、三時からかぁ…って、三時!?あと一時間しかないじゃん!』


『だから言ってるんじゃん…』


アレってなんのこと…?


『じゃあ、はやく向かわないとやばいじゃん…!』


『…』


『由衣、行ける?』


『う、うん…』


『じゃあ、急いで準備してきて』


『わかった』