君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~

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ブォンブォンと、夜の空気を震わせる地鳴りのようなエンジン音。


「おし、じゃあ行くぞ!!!!」

「「「「オォーーーーー!!!!」」」」





───20時、夜の繁華街。


街路樹の緑が街灯に照らされ、流れる光の川へと変わる。

数百台のバイクが吐き出す熱気が、ひんやりとした夜風をまたたく間に塗り替えていった────。






「おい由良、ふり落とされないようにしっかりつかまっとけよ」



私を乗せたレンさんのバイクを先頭に、巨大な光の帯がうねりを上げて走り出した。





凄まじい加速。


重力が身体を後ろへと引き込み、視界が加速の向こう側へと歪んでいく。





「……わっ」

「腕、まわせ」


「…………っ、」




レンさんに言われたとおりに、私は覚悟を決めて、ぎゅっとその背中に手を回した。


特攻服越しに伝わってくる、今まで感じたことのない確かな”生”のぬくもり。




……大きくて、温かくて。

それは紛れもない、一人の男の子の背中だった。




トクン、トクンと、静かに脈がなりだす。