─── ♠ ───
ブォンブォンと、夜の空気を震わせる地鳴りのようなエンジン音。
「おし、じゃあ行くぞ!!!!」
「「「「オォーーーーー!!!!」」」」
───20時、夜の繁華街。
街路樹の緑が街灯に照らされ、流れる光の川へと変わる。
数百台のバイクが吐き出す熱気が、ひんやりとした夜風をまたたく間に塗り替えていった────。
「おい由良、ふり落とされないようにしっかりつかまっとけよ」
私を乗せたレンさんのバイクを先頭に、巨大な光の帯がうねりを上げて走り出した。
凄まじい加速。
重力が身体を後ろへと引き込み、視界が加速の向こう側へと歪んでいく。
「……わっ」
「腕、まわせ」
「…………っ、」
レンさんに言われたとおりに、私は覚悟を決めて、ぎゅっとその背中に手を回した。
特攻服越しに伝わってくる、今まで感じたことのない確かな”生”のぬくもり。
……大きくて、温かくて。
それは紛れもない、一人の男の子の背中だった。
トクン、トクンと、静かに脈がなりだす。
ブォンブォンと、夜の空気を震わせる地鳴りのようなエンジン音。
「おし、じゃあ行くぞ!!!!」
「「「「オォーーーーー!!!!」」」」
───20時、夜の繁華街。
街路樹の緑が街灯に照らされ、流れる光の川へと変わる。
数百台のバイクが吐き出す熱気が、ひんやりとした夜風をまたたく間に塗り替えていった────。
「おい由良、ふり落とされないようにしっかりつかまっとけよ」
私を乗せたレンさんのバイクを先頭に、巨大な光の帯がうねりを上げて走り出した。
凄まじい加速。
重力が身体を後ろへと引き込み、視界が加速の向こう側へと歪んでいく。
「……わっ」
「腕、まわせ」
「…………っ、」
レンさんに言われたとおりに、私は覚悟を決めて、ぎゅっとその背中に手を回した。
特攻服越しに伝わってくる、今まで感じたことのない確かな”生”のぬくもり。
……大きくて、温かくて。
それは紛れもない、一人の男の子の背中だった。
トクン、トクンと、静かに脈がなりだす。



