君は、狂愛の檻の中


「「「「「由良、教えて(ください)」」」」」


「いや、なんでそんなこと気になるんですか」


「なんでって……気になるから?」


疑問形?


「はあ、………残念ですけど、僕には彼女なんていませんよ。」


”期待に応えられなくて申し訳ありませんね”と、嫌味を込めてフッと瞼をとじる。


………私自身が女なんだから、”彼女”なんてどう考えてもいるはずないのに。


「………逆に、そっちはどうなんですか?」


「「「「「いない(いません)」」」」」


なぜそこで、ピッタリと被るんでしょう。


「あ、でも………」


「………まあ、私には一応婚約者がいます。」


「婚約者?」


「ああ。…………コイツ、こう見えて立派なおぼっちゃまなんだぜ。」


「へえ、そうなんですね」


最近力をつけてきている世界的貿易会社"AZUMA"。


調べによると、李兎がそこの一人息子なんだとか………








「………ってか、そろそろ時間じゃね?」


陽人の声で、そろってバッと見た時計はもう19時を指していて。


「お前ら、暴走の時間だ」


バサッと"レンさん"が特攻服を翻し、格好良く立ち上がる。


「「「「おう」」」」


「由良、お前に"月華"を見せてやるよ」


そう言って、歯を見せてニカッと笑った"レンさん"に、トクンと少しだけ胸が高鳴った。