君は、狂愛の檻の中


***


次の日の昼下がり。


「やっほ〜………あ、椎名くんもいる!」


昨日蓮が言っていた通りに、ぴょこっとたまり場に顔を出した姫。


「こんにちは」


ペコっとお辞儀をすると、当たり前のようにそれを返してくる彼女。


…………さすがはお嬢様、育ちの良さが出てる。


「ねぇ、椎名くん。ちょっと話したいことがあるんだけど、いいかな………?」


出来れば二人きりで、と付け加えた姫にピクッと”レンさん”が反応する。


………本当、過保護だなぁ。


過保護もここまで来ると、もう恋愛感情を通り越して親心とかになってそうだけど…………


「………大丈夫ですよ、蓮さん。僕は橘花さんに危害を加えたりなんかしません」


そもそも私がここに来たのは、”姫”を守るように言われたからだし。


………そんな余計な事、言われなくてもしませんよ。


ニッコリと笑顔の仮面を張り付けて、探るような視線から逃れる。


「………なら、いい」


「じゃあ、ちょっと行ってきますね。………橘花さん、行きましょう」


「はーい」