〈大晴SIDE〉


よかった…


由衣がついてきてくれることになって…


正直、断られるんじゃないかとヒヤヒヤした。


しかも由良もついてくるのかと思いきやついてこなかったし。


あいつ、変なところで由衣から離れるんだな…


誰からどう見たってあやしそうなのに…


『ねえ、これからどこに行くの…?』


そんな由衣の声で我にかえる。


「えっと…」


由衣は、


由衣は…


"暴走族" なんていう言葉を聞いて"あの子"のように、俺たちから離れていかないかな…