教室に戻っても由衣はいなかったため、俺たちはしかたなく理事長室に行くことにした。


ちょうど理事長は不在だったため、簡単に中に入って隠し扉を開ける。


すると、そこには…


なにやら難しい顔をして、パソコンのキーボードを超高速でたたいている由衣と由良がいた。


え、


やば…


李兎でもこんなに早くタイピングしてるのは見たことない…


こちらに気が付いたのかふと顔を上げた二人。


一瞬驚いた2人だったけど、すぐにパソコンをとじて


『どうしたの?』


と聞いてきた。


ゆっくりと深呼吸をして、口をひらく。


「ねえ由衣、放課後に紹介したいこと、というか場所?があるからついてきてくれる…?」


『え…?』


突然のことにとまどう由衣。


まあ、しょうがない。


本当に突然のことだし…


それでも、


悩んだ末にコクッとうなずいてくれた由衣。


そんな仕草にさえもキュンとしてしまった…



〜太晴SIDE end〜