君は、狂愛の檻の中 ~偽りの君に恋をした~




そんな甘い出来事があった、その週末。


やけに蓮の機嫌がよくて、不審に思った裕太が詰め寄った結果……蓮が由衣と二人きりで出かけることが発覚した。



そのときはまだ、俺たちは由衣のことを完全に男だと勘違いしていたから。



『男同士でデート?』なんて笑いながら、疑うこともせず蓮を送り出したんだ。






────けれど、それから数時間後。


ドス黒いオーラを全身から放った蓮が、たった一人で帰ってきた。



何事かと事情を聞けば、俺たちは絶句するしかなかった。




『カフェにいたら、急に見知らぬ男が現れて由衣を連れ去った』



さすがに予想外すぎる事態に、俺たちは激しく困惑した。



いくら電話やメールをしても、由衣からの連絡は一向に繋がらない。



蓮は今にも暴れ出さんばかりに、手がつけられないほど不機嫌になっていく。




……もう、俺たちにはどうしようもなかった。



残された四人総出で必死に蓮のご機嫌取りをして、さらには、少しでも時間があれば全員で由衣の行方を捜索した。






そんな先の見えない捜索を数日間繰り返しているうちに、蓮のスマホに由衣から数日ぶりの連絡が届き。


由衣が無事だということと、明日には帰るということを聞いてやっと落ち着いた蓮。


ヘトヘトだったけれど、俺たちもやっと肩の力が抜けた。