蓮がミィーティングを開いてから約一週間後、月華に鳳凰が奇襲をかけてきた。
───そこまでは、まだ俺たちの予想の範囲内だった。
けれど────相手は、腐っても全国No.3の大組織。
押し寄せるメンバーの数は異様なほど多くて、しかも俺たちの戦い方は、烈の手によってモロに敵に筒抜けになっていた。
身内にスパイという爆弾を抱えたまま、完璧に手の内を読まれた状態で戦うなんて……まだ中学生だった俺たちに、できるわけがなくて。
必死の抵抗も虚しく、俺たちは屈辱のなかで地面に組み伏せられた。
泥にまみれた俺たちの前に、余裕の笑みを浮かべて現れた、当時の"鳳凰"総長。
スパイを潜入させるなんて卑怯な手を使っておきながら、勝ち誇ったように見下してくるそいつの目が、本当に不快でたまらなかった。
どうせ、『"月華"を解散しろ』とでも命令するつもりなんだろう。
痛む身体を必死に支えながら、俺たちは誰もがそう悟っていた。
だけど────。
その浅はかな予想は、目の前の男によって、あまりにも簡単に裏切られることになる。



