「そ、そうだ……っ! 三人組の男だ! 急に現れて、俺たちを、一瞬で……!」
恐怖のあまり、男の言葉がガタガタと震える。
「あの化け物ども……全員、笑いながら殺したんだ……っ! 女を連れて、あいつら……!」
男の必死の告白を聞き終えた瞬間、由良の目に宿っていたわずかな温度が、今度こそ完全に消え失せた。
「……そっか」
ぽつり、と呟く。
────次の瞬間、由良は一切の躊躇なく、生存者の首元へ向けて鋭く足を振り抜いた。
ドゴッ、と鈍い破壊音が響く。
「が、……っ」
男は短い悲鳴すら上げられず、そのまま白目を剥いて床に沈んだ。
ピクリとも動かない。
今度こそ完全に、その命が絶たれたのだ。
「おい……っ!? 由良、お前何してんだよ!!」
目の前で行われたあまりに容赦のない凶行に、俺の叫びが倉庫に響き渡る。
陽人たちも恐怖で顔を真っ青に染め、ガタガタと震えていた。
(コイツは今、俺たちの目の前で一つの命を何の躊躇いなく刈り取った。───今のままでもだいぶ重症で、これ以上なにか危害を加える可能性はないというのに、だ)
……しかし、由良は俺たちの動揺など、最初から視界に入っていないようだった。
「……はぁ」
静まり返った惨劇の真ん中で、由良はひどく重苦しい、深い、深いため息を吐き出した。
────あれほど周囲を圧倒していた尋常じゃない殺気が、嘘のように霧散していく。



