君は、狂愛の檻の中













………けれど、一向に衝撃が来る気配はなくて。


「……………?」


恐る恐る閉じていた目を開けると─────


「由、良……?」


俺をかばう桃華のさらに前に、アイツが、俺たちを守るように手を広げて立っていた。


「…………」


だらんと、男が拳銃を持っていた腕を下ろす。


「ーーてーーーーね」


男を見てポツリと、なにかをつぶやいた由良。


─────そして、


「ーーーーーーーーーーー」


微かに口を動かし何かを囁いた男は、次の瞬間、その場から姿を消していた。









「蓮さん、橘花さん、だいじょうぶですか……!?」


しばらくボーゼンと固まっていると、突然くるっと由良が後ろを振り返った。


「いや、お前の方こそ………」


「よかっ、…………」


プツッと、会話の途中で、不自然に途切れた言葉。


「……………由良?」


ぐらりと、由良の体が揺れた。


「────っ、おい!!!!」


~蓮side end~