君は、狂愛の檻の中


「こっちか………?」


最後の曲がり角を右に曲がった瞬間、飛び込んできた景色に思わず目を見開く。


そこには、何人かの黒服の男たちとそれに抵抗している俺の仲間たち。


……………問題は、敵の多くが拳銃を手にしているということ。


拳銃と素手で戦ったら、素手が圧倒的に不利なのは確実だ。


「っ、裕太(ユウタ)!?」


バッと声のした方を見ると、背後から拳銃を向けられている裕太がチラッと視界に入った。


「やめろっ!!!!」


少しでも注目を逸らそうと、大声で叫ぶ。


…………頼む、裕太逃げてくれ。









─────そんな願いも虚しく、


「お前が………総長か?」


「っ、」


ゴリッと頭に拳銃を突き付けられた。


チラッと視線だけで横を見る。


………そこには、黒髪黒目の、驚くほど整った顔立ちの男が静かに立っていて。


その闇のような研ぎ澄まされた瞳に、思わず背筋がゾクッとする。


コイツ………


…………まったく気配を感じなかった。


グッと男が引き金を引く指に力を入れ、痛みに覚悟したその時──────