〈紘SIDE〉


由衣は俺の大切な人。


親に捨てられ愛されることを知らなかった俺に"愛"というものをおしえてくれた。


そんな由衣は今でも俺の原動力。


俺が行動するのはすべて、”由衣のため”


由衣がいなくなったら、俺はもう生きていけないと思う。


…それなのに


なのに、


「…由衣が足りない」


そんなつぶやきは誰にも聞かれることなく闇にとけて消えた_







光輝との約束を守るために由衣と離れてから約半年。


今までなんとか我慢してきたけど、それももう限界。


今すぐあの小さい唇を奪って、めちゃくちゃにしたい_


「由衣、今どこにいるの」


「早く会いたい…」