♠ Yui
「Goshawk……?」
「………そう。ここ、crowと敵対している大きな組織だよ。ウチとは意見が合わなくてね」
かつて私にこの任務を命じた人物───私が所属する組織のボスが淡々と語るその名は、冷たい刃のように私の鼓動を切り裂いた。
先日、”月華”を執拗に襲撃してきたあの組織。
……そうか、奴らは”Goshawk(オオタカ)”と呼ばれているのか。
”Crow(カラス)”を名乗るこの組織にとっての、空の覇権を争う天敵──
………そんな組織の構図なんて、今の私にはどうでもよかった。
知りたいのは、その組織の深淵に潜む、たった一人の影だけだ。
「そこの、トップの名は……?」
「………九条(くじょう)だ。僕と、永遠の因縁関係にある。まあ、ライバルというやつかな」
ドクン、と心臓がイヤな音を立てた。
指先が急速に冷えていく。
九年前のあの日。
目の前で、兄である由宇の鼓動が止まった音。
───去年。
私の隣から、また一人いなくなった夜。
大切な"仲間"たちと引き裂かれたあの瞬間。
私の“生きていく理由”を削り取っていった、たった一つの影。
──九条。
この世で最も憎み、その息の根を止めると誓った、私”たち”にとって一番の仇────。
(まだ……生きてたんだ)
胸の奥で、何かが静かに燃えた。
憎しみなのか、恐怖なのか、それすらもう分からない。
ただ一つだけ確かなのは。
………あの男だけは、絶対に終わらせなきゃいけないということ。
「Goshawk……?」
「………そう。ここ、crowと敵対している大きな組織だよ。ウチとは意見が合わなくてね」
かつて私にこの任務を命じた人物───私が所属する組織のボスが淡々と語るその名は、冷たい刃のように私の鼓動を切り裂いた。
先日、”月華”を執拗に襲撃してきたあの組織。
……そうか、奴らは”Goshawk(オオタカ)”と呼ばれているのか。
”Crow(カラス)”を名乗るこの組織にとっての、空の覇権を争う天敵──
………そんな組織の構図なんて、今の私にはどうでもよかった。
知りたいのは、その組織の深淵に潜む、たった一人の影だけだ。
「そこの、トップの名は……?」
「………九条(くじょう)だ。僕と、永遠の因縁関係にある。まあ、ライバルというやつかな」
ドクン、と心臓がイヤな音を立てた。
指先が急速に冷えていく。
九年前のあの日。
目の前で、兄である由宇の鼓動が止まった音。
───去年。
私の隣から、また一人いなくなった夜。
大切な"仲間"たちと引き裂かれたあの瞬間。
私の“生きていく理由”を削り取っていった、たった一つの影。
──九条。
この世で最も憎み、その息の根を止めると誓った、私”たち”にとって一番の仇────。
(まだ……生きてたんだ)
胸の奥で、何かが静かに燃えた。
憎しみなのか、恐怖なのか、それすらもう分からない。
ただ一つだけ確かなのは。
………あの男だけは、絶対に終わらせなきゃいけないということ。



