終わらない物語を君へ

結衣はふと、気になることを口にした。

「ところで、私とみどりさんは同い年ですけど、弥生さんって、何歳なんですか?」

蓮は少し考え込むように首をかしげ、ぽつりと答えた。

「うーん……星の精霊だから、千歳とかなのかなぁ?」

「えっ……!」
みどりは思わず吹き出しそうになり、慌てて蓮を引っ張ると、手で口元を押さえて小声で言った。
「な、なんでそんな適当なこと言うのよ!」

「だって、そんなこと考えたこともなかったし。僕、年齢の感覚ないから……」
蓮は無邪気に笑う。

「私たちの3個上だよね!」

「やっぱり年上だと思った。落ち着いてるし、しっかりしてるもんね」

みどりがフォローすると、結衣も納得したようにうなずいた。

蓮はクレープの生クリームを指でつまみ、ぺろりと味見する。

「それ、何味?」
「いちごホイップだよ」
「僕も食べてみたい!」

 蓮はみどりのクレープに顔を近づけ、ふっと一口かじった。

「……美味しい!」
 その無邪気な笑顔に、みどりの胸がドキドキと跳ねる。

「な、何してんの!」
 思わず声をあげそうになり、顔を赤くするみどり。

「一口ぐらいいいでしょ、ケチだなぁ、みどりは。僕のも食べる?」
 蓮はふわっと笑い、自分のクレープをみどりに差し出す。

「だ、大丈夫!私のことは気にせず食べて」

 みどりはドキドキを隠すように視線を逸らした。