終わらない物語を君へ

 みどりと蓮は近くの商店街へ向かった。
 太陽が高く昇り、街はのんびりとした休日の雰囲気に包まれている。

「……あ、これは何?」

 蓮が小さな箱を手に取り、首をかしげる。

「それは……洗濯用の柔軟剤だよ。洗濯物をふんわりさせるやつ」

 みどりが優しく説明すると、蓮は目を丸くして感心した様子で頷く。

 店内を歩きながら、蓮は目に映るものすべてに興味津々で、まるで子どものように新鮮な驚きを見せる。
 その姿に、みどりは胸の奥がくすぐったくなるような感覚を覚えた。

(こんなに些細なことでも、一緒だと特別に感じるなんて……)

 カゴに日用品を入れつつ、みどりはふと蓮の顔を見た。
 何でもない休日のはずなのに、心が小さく踊っている。

「次は、服を見に行こうか」
「うん!」

 みどりは蓮の手を軽く握り、二人は商店街を抜けて衣料品店へ向かった。

 蓮は初めて見る服や靴に興味津々で、試着室では照れくさそうに袖を通す。

「どうかな……?」
「うん、すごくいい!似合ってる!」

 私の想像通り、蓮はどの服でも似合っていた。

 小さなやり取りだけで、みどりの胸はじんわりと熱くなる。