終わらない物語を君へ

 休憩室で、結衣が少し身を乗り出して言った。

「……それで、どうなったんですか?」

「どうって?」

 みどりは肩をすくめる。

「この間連絡先くれた人!なんか今日のみどりさん、ハッピーオーラ出てるから!」

「別に。そんなんじゃないけど…」

そう言いながら、紙コップを指で転がす。

「あの紙、どうしようってずっともやもやしてたから」

 一拍置いて、ぽつりと。

「吹っ切れて、すっきりしたのかも」

 結衣の目が、ぱっと見開かれる。

「え! じゃあ、ついに連絡したんですか?」

「……まぁ」

 みどりは視線を逸らしながら答えた。

「そんなところ」

「えぇ〜」

 結衣は嬉しそうに声を上げてから、少し考えるような顔になる。

「私、ずっと思ってたんですけど」

「なに?」

「みどりさんって、蓮さんのことが好きなんだと思ってました」

 胸が、きゅっと鳴る。

「でも」

 結衣はにやりと笑った。

「そっちも、ありか〜って」

「ないない!」

 みどりは即座に否定する。