全員のスマホから一斉に通知音が鳴り響く。


『投票完了まで、あと5分。投票を終えなければ、全員が脱落の危機に晒されます――』


恐怖が教室を包み込む。投票は、ただのゲームではなかった。生きるか死ぬかの真剣勝負だった。



桜井綾は手が震えて投票画面を見つめる。名前が次々と選ばれていく中、彼女はある一つの名前を見つめていた。


――岡本真由美。


彼女が選ぶのは、友情か、それとも生存の本能か。