私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

「ゆうちゃんに先言われちゃったなー。この子の言う通り俺はましろんの話を聞いてから決めるよ。あんたの指図なんて要らない」


「俺達はましろの人柄に惹かれてるからなぁ」


「今更西の人間だからって綾波を嫌いになれねぇよ。そんなん言ったら皐月だってどうすんだよ!」


「おや、文にしては的を得てますね」


「とまぁ、こんなんでな。俺の指示が無くてもこいつらは綾波をはいそれと手放す気は無いみたいだ」


「皆・・・」


朦朧とする意識の中、何故か皆に声だけが鮮明に聞こえて恥ずかしさを通り越して呆れた。


なんなんだこいつら。


なんなんだよ次々に練習でもしてたかのように。


私は皆が西を憎んでいるのを知っておきながら西の人間だった事を伏せていたんだぞ。


優里や谷垣から西にされた事を聞いた上でだ。


何故言わなかったんだと、どういうつもりで傍に居たんだと、責められるべきだろう?


そのうえで私の話を聞くと言ってくれるのか?


(あぁ・・・)


どこまでお人好しな連中なんだお前らは。