私は‪✕‬‪✕‬を知らないⅡ

side,優里


あれから数分走り続けてたどり着いた普通棟。


この階段を上れば四階だ。


「昴、角谷に連絡は」


「やはりとれません。それ以前に電波が届かず使い物にならないのです」


「・・・僕のもだ」


「・・・意図的に妨害されてるようですね」


「・・・ましろちゃん」


無事、なのかな?


さっきから胸騒ぎが収まらなくて嫌な方向へと考えてしまう。


「大丈夫だから。ね」


不安でしょうがなくて、身を縮めるあたしを安心させるように優しく力を込めてくれる龍二くん。


こくりと頷いて踊場へと目を向ければ目的地である四階から誰かが降りてくる足音がする。


足音的に二人・・・?


だけど一人の足音は何か歩き方が変だ。引きずるような、何か重たいものを抱えてるような、そんな歩き方。


その音にあたしだけではなく皆も警戒する。


「・・・!皆さん!」


「お兄ちゃん!」


「琉生!な、なんでここに」


だけどその正体は西の人達なんかじゃなくて安心する。


見た限り怪我もない流星くんとその後ろに続く琉生くん。


なんでここに?という奏くんと同じ疑問は一旦置いておいて、琉生くんも見つかってよかったぁ。