見えない君は大切な人




まるで、最初から誰もいなかったみたいに。


……でも、確かに感じた。


その黒髪、そのまなざし、その横顔――


私は、あの人を知っている。


そう確信するような、胸の奥のざわめきが、静かに鳴り響いていた


「まーた寝坊?はるちゃんいないとほんっと駄目なんだから。」


さっきまで誰かがたっていたその空白の場所に話す


「凪ちゃん、誰と話してるの?」