柚月(ゆつき)、おはよう。今日は放課後検診ね。」

前は大嫌いだった朝が、好きになっている。そんなことに気づいて、私は微笑んだ。

私は夜宮(よるみや)柚月(ゆつき)、二ヶ月前に中学3年生になりました。

「おはようっ。朝ごはん、何?」

一緒に住んでいるこの人は私の彼氏で主治医の本田(ほんだ)圭太(けいた)

28歳だけど若く見える、自慢の彼氏。

「和食にしてみた。ちゃんと食べていってね。俺、そろそろ行くから。」

「うん、いってらっしゃい。」

医者の彼は当然忙しいわけで、たまに当直だとかで家に帰ってこなかったり…

寂しいけど、彼は人の命を救っているのだからと考えて我慢してる。

「やばっ、間に合わないじゃん。」

ぼーっとしてたからもう時間。急いでご飯を食べて、薬を飲み込んで家を出た。

走りたいけど走ったら喘息出ちゃうから早歩きで向かう。

教室に入ると親友が待っていた。

「ゆーつーきっ!おはよっ!」

凛音(りんね)、おはよう。」

彼女は清水(しみず)凛音(りんね)、私の親友。

と言っても初めて会ってからまだ半年くらいしか経ってない。

私たちが笑い合っていると、担任の先生が入ってきて、SHRが始まった。