それも、初恋。。

「?」
「うふふ、なんでもないの。橘君、最後にあなたに会えて良かったわ」

―さようなら。

 微笑むサクライさんは、どこか吹っ切れたような、それでいて心臓をぎゅっと掴まれるような切なさがあって、なんかちょっと儚くて、不思議な色香が漂っていた。
 やっぱ、雰囲気美人だなと、思った。

 どんな人生を送れば、こんなオーラを醸し出せるんだろうと、サクライさんの人生をちょっと知りたくなったりした。