「橘君のおじい様の苗字も、橘さんよね」
「あ、いえ。母方の祖父なんで違います」
もしかしたらサクライさんの知り合いに橘さんってじいちゃんがいて、その人かもと思ったのかな。
だとしたら、がっかりさせたかなぁと思いつつ「じいちゃんの苗字は汐見です」と伝えた。
偶然、泉と同じ苗字で、出会った当初は、そういうところにも親近感がわいたっけ。
刹那、桜井さんの両目がこの上なく大きく見開かれた。
マジマジと俺の顔全体を観察して……。
「そうか……そうだったのね」
ちょっと涙目になりながら、本当に、すごくすごく可笑しそうに、笑ったのだった。
「あ、いえ。母方の祖父なんで違います」
もしかしたらサクライさんの知り合いに橘さんってじいちゃんがいて、その人かもと思ったのかな。
だとしたら、がっかりさせたかなぁと思いつつ「じいちゃんの苗字は汐見です」と伝えた。
偶然、泉と同じ苗字で、出会った当初は、そういうところにも親近感がわいたっけ。
刹那、桜井さんの両目がこの上なく大きく見開かれた。
マジマジと俺の顔全体を観察して……。
「そうか……そうだったのね」
ちょっと涙目になりながら、本当に、すごくすごく可笑しそうに、笑ったのだった。



