魔導都市最大の儀式《百夜舞踏会》。
魔力100の貴族たちが集い、魔法の美を競い合う夜。
その中心に、白露は“愛玩人形”として飾られていた。

零はその舞踏会に殴り込む。
血まみれの拳、破れた服、魔力ゼロの怒り。
貴族たちは悲鳴を上げ、魔法を放つ。
だが、零は叫ぶ。

「魔法なんか、アタイの拳でぶっ壊せる!!」

白露の瞳が、零を見つめる。
その瞳に、涙が溢れる。

「零……来ないで……君が壊れちゃう……」

「壊れてもいい。アタイは、アンタを取り戻すために生きてんだ!!」

拳が、舞踏会の天井を砕く。