「いってきます、莉子」
「……いってらっしゃい……」
神楽さんの家でお世話になって、約1ヶ月。
仕事に出かける神楽さんを見送るために玄関までついていくと、額にそっとキスを落とされる。
これはもうルーティーンみたいになっているけど、未だに私は慣れない。
『好き』と言われたけど、私はまだその答えを返せずにいて……。
だけど、神楽さんも私に答えを迫ってくることはない。
それにあの日から『好き』と言われたことはない。
でも、スキンシップが多かったり、私に甘くて優しい表情を見せてくれたり……。
行動では特別扱いしてくれていることを感じている。
神楽さんを見送って1人の時間。
ソファーに座ってボーっとスマホを眺める。

