イケメン社長からの溺愛が止まらない


「乃亜ちゃんのこといじめてるってホントなの?」



高校2年生に進級してから約2カ月。

桜はあっという間に散り、もうすぐ梅雨の時期が来るというネットニュースを見かけた。

そんな何の変哲もない日常。


学校が近くなってくると、同じ制服を着た人たちを多く見る。

それはいつも通りの風景。

だけど、顔も名前も知らないような人たちが、チラチラと私を見て、コソコソとしているのが分かった。

不思議に思いながらも、その視線は校舎の中に入っても続き、教室の中に入ると、突き刺すような視線に鳥肌が立った。


私の正面に腰に手を当てて立っているのは、私の親友の柳千秋。

いつもはニコニコしている表情が、今は真顔で私のことを見下ろしている。



「……え?どういう……こと?」

「だから、乃亜ちゃんのこといじめてるんでしょ?」

「そ、そんなことするわけ……っ」


ない、と言おうと口を開いた瞬間、千秋ちゃんの後ろに小さく立っている人影を見つたせいで、言葉が出てこなかった。