ハンバーガーを頬張りながら巧が佑月くんと亮くんを眺めながら微笑んでいる。
その視線に佑月くんが気づく。

「なんだお前、何笑ってんの?」
「いや……。もう俺、独りで戦わなくてもいいんだなあって……」
ごにょごにょと口籠る巧。

亮くんが、あは、って笑う。
「グループってええよなあ〜」

そう言う亮くんはとても嬉しそうだ。


この人たちといつまでも一緒にいれますように。

みんなを眺めながら俺も願う。
この人達の存在は、俺にとって希望だ。

この人たちを見ていると、今までの自分は間違っていなかったのだと思える。
時には迎合することや、自分の中の正義を疑うことが求められる世界で、自分を曲げなくてもいずれ報われるということを証明した人たち。

この人たちは僕の、そしてこの世界で生きる誰かの希望になれているんじゃないか。


紙一枚の契約や、打算だらけの世界で、引き立つ絆は綺麗だった。