推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜








佑月side


タバコを吸う。


スマホをスクロールする。

この職業柄、自分に向けられたいろんな言葉を目にすることが多い。良い意見もあれば、悪い意見もある。

慣れたつもりだった。
《アイドル失格》
《佑月くんはそんなことしないと思ってた》
《失望した》
《あの時の言葉、嘘だったの?》
だけど流石に、今回は少しこたえた。
ふう、と息をついて、額に手を当てる


スッ、と持っていたスマホを奪われる。「あっ。」
隣に巧が座る。

「佑月さんらしくないですね。」巧がスマホの画面を消して、俺に返す。


巧が顔の前で手を振る仕草をする。
「暗すぎる、辛気臭い、重苦しいっ。」