はぁ〜終わっちゃった〜、佑月くんかっこよかったな……。
パフォーマンス後のトークコーナー。
『W/Uの皆さんは、普段ライブ前とか、パフォーマンス前のルーティンとかってお持ちだったりしますか?』
司会者が話題を振る。
『そうですね〜、僕は』
佑月くんがマイクを持つ。
ルーティンかぁ、なんだろう。焼きうどんをずるずる。
『こういう、歌番組とか、ライブとかパフォーマンスをさせていただくときに、必ずファンの子からのファンレターを折り畳んで身につけるようにしてます。』
佑月くんが、衣装の胸ポケットから、小さく折り畳まれた紙を取り出す。
『実際に僕を応援してくれてる子の言葉を持ってると、応援してくださってる人がいるんだなぁとより実感が湧きますし、気持ちを届けようと気合いが入ります。ファンの子の言葉が僕の、お守りです。』
佑月くんがそれをゆっくり広げる。
亮ちゃんが、『あ、あー!やばいやばい本文隠して!』って笑う。
佑月くんが、中身が見えないように手で紙の表を隠す。
ブーーー!ってうどんを吹き出す。
それは、紛れもなく、私の手紙だった。
司会者が、ワタワタしてる2人を見て笑う。
『もしかしたら今テレビをご覧になってる方の中に、これ私が書いたやつかも!?って喜んでる方いらっしゃるかもしれませんね。』
佑月くんがカメラに向かって手を振る。
『見てる〜?』
やば。これって私に聞いてるんですか?
画面越しで手を振られてるだけなのに、顔が熱くなる。焼きうどんの湯気で眼鏡が曇った。顔からも湯気が出そうだ。
『わぁっ、きっとファンの方も嬉しいでしょうね。ファンの方々との関係性も垣間見れるとても素敵なエピソードありがとうございました。続きましては——。」



