年上彼女と年下俺様

安田さんとは気まずいまま閉店まで働いた。



カギをかけて最終チェック。



「行くなよ。」



厨房に入って聞こえた声に胸が苦しくなった。



やめてよ安田さん…。



「行かなきゃ。あたしの帰る場所は響だから…。」

「行くなって言ってんだろ!!」



また抱きしめられた…。



前までのクールな安田さんじゃない…。



手に入らない物をどうしても手に入れたい感じが伝わって来る…。



「アイツに里佳の努力なんてわかんねぇだろ。俺ならちゃんとお前を見てやれる…。俺が側にいてやるから…。」

「安田さん…。」

「ムリ…。このまま連れて帰る。」

「えっ…。」



強い力で掴まれた腕が痛い…。



そのまま外に出されて安田さんがカギをかけた。



安田さんの車に半ば無理矢理押し込まれて…。



「ヤダ…。」

「部屋でアイツ待ってんだろ…。行かせるかよ…。」



響…。