年上彼女と年下俺様

やめてって言って振り払えばイイ。



でも出来ない…。



安田さんの力が強いせいじゃなく…。



あたしは…。



寂しいんだ…。



「キスしていい?」



安田さんの苦しそうな顔が切ない…。



ダメ…。



「安田さ…ん…。頭が…よくわかんないよ…。」

「意味わかんねぇ…。揺れてるって事?」



揺れてる?



何で揺れるの?



あたしが好きなのは響でしょ?



「あたし響が好き…。」

「何で俺じゃダメなんだよ!!俺ならお前の近くにいて支えてやれる!!」

「ダメなの…。あたしの居場所は響なのぉ…。」



また溢れだす涙…。



これじゃあ店長失格だ…。



「ざけんな!!」



バンッと開いたドアと共に聞こえた声…。



響の声だ…。



「ふざけてねぇよ。お前がちゃんと里佳の気持ち繋ぎ止めてねぇんだろーが。」

「おめぇにはわかんねぇ事情があんだよ!!離れろ!!」



響の強い力で引き離されたあたしと安田さん。



こんな顔の響を見るのは2回目だ…。



拓海にキレた時以来…。