執事に溺愛されまして



「じっとしててくださいね。」




表情の見えない佐伯さんの声に、変にドキドキする。


な、なにされるんだろう....っ!!



「....っ!」


「冷たかったですか?」


「い、いえ....大丈夫です。」



振り返って見てみると、お尻の上にタオルを乗せ、その上から氷嚢(ひょうのう)が置かれていた。



「もしかしたら明日、痣になってしまうかもしれませんね....」と、心配そうに眉をひそめている。



ま、まともなことをしてくれてる....


って!当たり前だけど!!



変なことなんてされてたまるんもんですかっ!



本当、ややこしいというか、思わせぶりというか。
変に勘違いさせるようなことするから.....



「ありがとうございます。」



大人しくしてよ。
氷嚢、せっかく乗せてくれたし。



体の力を抜き、ベッドに沈む。



「美羽お嬢さま。」


「はい?」


「本日着てらっしゃるそのドレス、本当にお似合いですね。」



「そ、そうですか?
ありがとうございます。」


改めて褒められるとなんか恥ずかしいな....



私はうつ伏せだから、佐伯さんがどんな表情してるか分からない。



よかった....
照れてる顔、見られなくて済む。