車が自宅に着いてからも、私の部屋まで佐伯さんのお姫様抱っこで向かうことに。
行き交うお手伝いさんたちに「大丈夫ですか?」と心配の声をかけてもらったけど、私は正直それどころじゃなかった。
ベッドに腰掛け、佐伯さんがくじいた足首を触る。
「....これは、どうです?」
「いえ、大丈夫です。」
優しい手つきで足首を曲げたり回したり。
「骨に異常はなさそうですね。
軽い捻挫だと思いますので、湿布を貼らせたいただきますね。」
と、慣れた手つきで足首に湿布を貼ってくれた。
「ありがとうございます。」
「ほかに痛むところはありますか?」
「転んだ時におしり思い切りをぶつけてしまって....」
と、素直に話した後にハッとした。
そんなことを佐伯さんに言っても、どうすることもできないんじゃ....
だって、足首はすぐに手当できたとしても、お尻の手当なんてできないよ.....
だ、だって、私はドレスを着ているわけだし、男の人におしりを出すなんてこと、絶対にできない...!!
「あ、いえ!なんでもないです!」
と、すぐに訂正したけれど、時すでに遅し。
「じゃあ、それもそれに看(み)ないとですね。」

