でも、執事になって日が浅いって言ってたし.....
「....美羽様?」
「え!?あ、はい!」
「大丈夫ですか?
体調が悪くなってしまいましたか?」
「いえ、ちょっと考えごとを...」
どこまで深く聞いていいのか分からず、結局本人に聞くタイミングを逃してしまった。
「私、ちょっとお手洗いに....」
「かしこまりました。」
佐伯さんを会場に残し、トイレに向かう。
「はあ.....」
しっかりしなきゃ。
パパとママのお仕事にも関わることだし。
トイレの鏡でリップを軽く塗り直して、気合を入れる。
トイレをあとにし、会場に戻ろうとしていた時だった。
「キャッ.....!」
普段よりかなり高いヒールを履いていたため、足をくじいてしまったのだ。
ドンッ、と鈍い音を立ててその場に倒れ込んでしまう。
「いったぁ.....」
幸いにも、足首の捻りは大したこと無さそうだった。
捻った足首と、倒れる時に思い切り打ち付けてしまったおしりをさする。
うう....最悪だ。
地味に痛いし.....
痛みのせいで涙目になる。
何とか体に力を入れて、自力で起き上がろうとした時、「お嬢様!」と、遠くから響いた佐伯さんの声。

