執事に溺愛されまして




さっきまでのことを思い返せば、再び鼓動が早くなる。


最近なんか、振り回されてばかりな気がする....



ドキドキするようなことを普通に言うし、急に至近距離で見つめてきたり。


それなのに当の本人はケロッとしてて....



でも......
いや、ではないのが不思議だ。



ふつう、なんとも思ってない人からそんな行動を取られれば、嫌な思いをするのが普通だと思う。


現に、この前告白された男の子の時がそう。



触れられてすらいないのに、嫌な気持ちにしかならなかった。



だから、佐伯さんは.....
少し特別な人だ。



✧︎

*





それから一週間後の週末のこと。



「お嬢様、ご準備できましたでしょうか?」



「はい、大丈夫です。」



夜空には星が点々と煌めき始めた午後6時半過ぎ。


ガチャリと扉が開き、部屋に入ってきた佐伯さんを前に少し緊張気味の私。




「......とても、お綺麗です。お嬢様。」


「あ、ありがとうございます....」



恥ずかしくて俯き気味の私に「では、お時間もございませんので。」と、急かす。



私は、これから財閥関係の人が集まるパーティーに参加することになってた。