お兄ちゃんとお姉ちゃんがひとり暮らしを始めてから、ひとりでご飯を食べることも増えた。
別に、ものすごく寂しくて仕方がない!ってわけでもないんだけど。
それでも、誰かと食卓を囲う楽しさが恋しくなることはよくある。
「いや、しかし....
お嬢様の頼みだとしても、執事としてそのようなことは....」
「ダメ、ですか.....?」
「....っ、そんな可愛くお願いされてしまっては、断ることができないです。」
「あ、明日!せっかく学校がおやすみですし、お昼ご飯だけでも一緒に....」
「美羽お嬢様はずるいですね。」
眉を八の字にさせて、困った表情。
ずるい、とは.....?
「そんな可愛いお顔をされて.....
わざとですか?」
「か、可愛くないですし!わざとでもありませんし!」
も、もう.....!
不意打ちの可愛いは禁止っ!
ずるいのは佐伯さんの方だ....
「では、明日、昼食をご一緒してもよろしいんですか?」
「はい!ぜひっ!」
やった....!
佐伯さんと一緒にお昼ご飯!
なぜかとても楽しみに思えた。

