執事に溺愛されまして




コロコロと変わる佐伯さんの人格に、戸惑いが隠せない。




き、きっと、私を思ってのことなんだもんね。



執事として、私の身に危険が及ばないように。
わざと、人が変わったようなフリをして、危機感を与えようとしてくれたんだよね....?




「学校内での出来事は、どうしても私がお守りすることはできません。
ですが、なにかあった時は、私を頼ってください。
いつでも、どこでも飛んでいきます。」



「頼もしいですね。
ありがとうございます。」



「先程は、大変失礼なことを。
怖い思いなど、しなかったですか?」




完全に執事モードに変わった佐伯さんは言った。



フルフルと首を横に振る。



ドキドキはした。
ビックリもした。



思考が追いつかなくなって、体も上手く動かなかった。


....でも、不思議と嫌だという感情は湧いてこなかった。




「お嬢様には自分の可愛さを自覚していただきたいのです。」



そうは言われてもなぁ.....



自分で可愛くないと思っているんだもん。



「でもまぁ、そんなところがお嬢様らしくていいんですけどね。」



と、優しげに微笑んで。


「そろそろご夕食の時間ですね。お着替えが終わった頃にお持ち致します。」



佐伯さんは部屋を後にした。