執事に溺愛されまして




い、今、俺って....
敬語も外れて....




「ねえ。どうする?」



「さ、佐伯さん....っ」


突然の出来事に、上手く言葉すら出てこない。




「いい加減、自分の可愛さ自覚しなよ。」



「か、可愛くなんて....「それ以上言ったら、この口、塞いじゃうよ?」



ツツ、っと私の唇を親指でなぞる。


その手つきが。
佐伯さんの表情が。声が。



すべてが色っぽくて。



頭の中は真っ白。
きっと、私のこのうるさい心臓の音は、佐伯さんに聞こえているだろう。




「わかりましたか?」



「は、はい....?」



それは、何に対しての『わかりましたか』?


全く理解が追いついてないけど、一応返事だけはしておく。




「こうやって、お嬢様の弱みに付け入ろうとする男なんて山ほどいるんですから。
油断なさらないように。」



「す、すいません....」



なぜか怒られてる....?





「ちょっと調子に乗って、意地悪しすぎてしまいました。」



「大変失礼致しました。」と、深く頭を下げられる。