執事に溺愛されまして




ど、どうしよう....っ!



「ね?どう?お試しってことでさ。」



ジリジリと近づいてくる。



「い、や....本当にそれはできなくて....」



何度も断ってるんだから、そろそろ諦めてよ!!



彼の迫力に負けそうになり、1歩ずつ後ずさりする。




「本当、可愛い.....」



───ゾワッ....




なんだろう。
とても気持ちが悪くて、背筋に嫌な寒気が走る。


そんな気持ちになるようなセリフじゃない。
むしろ、言われたら嬉しくなるような言葉を言われたはずなのに。



全くそんな気持ちが湧かない。



「や、やめてください......
本当に無理なんです。ごめんなさい。」




「どうして?」



「ど、どうしても。」



「それじゃあ、納得できないなぁ。
いいでしょ?....ね?」




こ、このままじゃ、彼に負けてしまう!



なんとか、逃げなきゃ.....っ!




───ガラガラ




その時、私たちがいる教室の扉が開いた。



「あれ?教室、間違えたみたい!」



どうやら、ここじゃない別の教室と間違えた生徒が来たみたいだった。