執事に溺愛されまして





「美羽様?」



「本当に、大丈夫.....かな?」



なかなか動かない私を不思議に見つめる佐伯さんに、泣きそうな顔で聞く。



緊張でなんか泣きそう.....っ。




───ギュ




佐伯さんの温かくて大きな手が私の両手を包んでくれた。



「美羽お嬢様なら大丈夫です。
きっと、素敵なお友だちとも出会うことができるはずです。
ご自身を信じて、胸を張って行ってきてください。」





なんでだろう。




佐伯さんがそう言ってくれたら、不思議と平気な気がしてきた。



出会って1週間。
佐伯さんとの時間に慣れてきたおかげなのかも。




「はい....!ありがとうございます。
行ってきます。」



佐伯さんに勇気をもらい、何とか足を前に進める。




私の姿が見えなくなるまで、佐伯さんは車の外で見ていてくれた。




案内係の人にクラスを教えてもらい、教室へ。



ガヤガヤと話し声が聞こえてくる。




「ふぅ......」



自分の教室の前で、大きく深呼吸して扉を開けた。




中にはもうかなりの人が集まっていて。
席に着いて一人でいる子もいれば、既にグループで話している子たちもいる。