*
*
*
昼休み。
お手洗いの帰り道、私は一人でトボトボと歩いていた。
あぁ…今日一日、なんだか憂鬱。
朝は、泉先輩に「おはよ」って言ってもらった。
それだけで、心がふわっと浮かんだのに。
でも―― 先輩の元カノの存在を知ってから、気分が上がらない。
“好きだった人がいた”という事実。
“その人は美人でモデルで、先輩と同じクラス”という現実。
はぁ…。
俯いて、大きなため息。
その瞬間――
顔を上げた私の目に、職員室から出てきた子が映った。
あれって…もしかして。
長い黒髪。凛とした顔立ち。制服の着こなしも、どこか洗練されていて。
職員室から出てきたのは―― 泉先輩の元カノだった。


