ぜんぶ、ちょうだい。




清水からの返事待ちで、ソワソワ。
机に頬杖をついた清水が、「しゃーねーから、聞いてやるよ」

……上から目線だね? まあ、いいよ? 今の私は、超ハッピーだからねっ!



「あのね、今日初めて先輩に挨拶返してもらったの!」



満面の笑みでそう言った瞬間――

清水は、ガタッと勢いよく立ち上がった。



「ちょっ…いきなり立たないでよっ」



びっくりしたよっ…!



「……あぁ…悪い」



清水はなぜか焦ったような顔で、そっと座り直した。



「それで?」



清水が机に頬杖ついたまま、ちょっと面倒くさそうに聞いてくる。



「堂々と会いに来てとも言われたから、これから猛アタックしようと思って…!」



ほんとは、今この時間も会いに行きたい。
泉先輩を見逃したくない。



「で?会いに行かねーの?」

「…3階って、ちょっと怖いよね?」



これが、私がなかなか行けない理由。

3階――泉先輩の教室。
あの場所は、私にとって“聖域”であり“戦場”。

行けたとしても、女子たちに睨まれる未来しか見えませんので。